リベンジして絵の技術を学びたい方
人間は学ぶ生き物です。いつでも、始めたい時にアートワークしていいのです。手先や目が不自由になっても、心はアートの刺激を求めています。
自分なりの表現を楽しみ、可能性を信じることは希望や指向を生み、その前に進もうとする力は創造性や自己肯定感を高めます。
表現することは、一歩一歩前へ進んで生きること。完成したと思った時の充実感と爽快感は何ごとにもかえられません。
S.アリエティは『創造力』(日本語版1980年)の中でこう書いています。「創造性は、たとえ高齢であっても、どの年齢にも起こりうる。
そして、創造的人間にとって健康増進的な効果をもっているようである。われわれはまた仮説的に、きわめて高齢に達した創造的人間において記憶の減退は顕著ではないようだ、と述べてもよかろう。
あるいは、もしそうであったとしても、人生のより広いヴィジョンと円滑な連想力といったような他の要素によって容易に補われる。」(p.324)
アートをすることは、手を使い、頭を使います。脳は刺激を求めていて、感覚や感情を伴った時、脳は活発に活動し、記憶します。
小さな子どもの時の記憶を思い出してみてください。深く心が揺さぶられた時ではないでしょうか。匂いや音や感触もあるのではないでしょうか。
ただ淡々と過ごした日常は記憶に残らず、寂しいものです。私の祖母は素人でしたが、いつも故郷の山と大切に育てている花を描いていました。
記憶をたどり、日々の記録をアートで表現することは心の拠り所となっていたはずです。頭も最期までしっかりしていました。
感覚と感情を織り交ぜたアートで人生に彩りを添えられることを願います。
油絵や水彩画、デッサン、粘土、木版画、なんでも作りたいものを自由にワークしてみませんか。